「抹茶のグレードって、何で決まるの?」「同じ宇治産でも味が全然違うのはなぜ?」
そう感じたことはありませんか?抹茶の品質やグレードには、実は茶葉の種類や栽培・加工方法が大きく関係しています。見た目ではわかりにくい“抹茶の実力”は、原料である碾茶(てんちゃ)の段階から決まっているのです。本記事では、茶葉の違いがどのように抹茶のグレードに影響するのか、その裏にある品質を左右する5つの要素を丁寧に解説します。抹茶をもっと深く知り、選ぶ力を身につけましょう。
1. 茶葉の収穫時期|「一番茶」が最上級の理由
抹茶の品質は、使用する茶葉の収穫時期によって大きく変わります。
一番茶(4〜5月頃)
- 年に一度しか収穫されない最も若い新芽
- **旨み成分(テアニン)**が豊富
- 渋みが少なく、まろやかな味わい
- 上級抹茶(濃茶用・贈答用など)に使用
二番茶・三番茶(6月以降)
- 成熟が進み、苦味・渋みのもととなるカテキンが増加
- 香りや色もやや落ちる
- 製菓用・業務用・量販品に多く使われる
つまり、「一番茶を使っているかどうか」がグレードの分かれ目です。
2. 栽培方法|被覆栽培の有無で旨みが変わる
抹茶の原料である碾茶は、収穫前に茶畑に覆いをかけて日光を遮る「被覆栽培(覆い下栽培)」によって育てられます。
- 遮光期間が長いほど、テアニン(旨み成分)が増え、カテキン(苦味成分)は減少
- 味がまろやかに、香りがより濃厚に
- 高級な抹茶ほど、20日以上しっかり遮光された茶葉を使用
反対に、露地栽培(遮光なし)や短期間のみ覆った茶葉は、苦味が強く、下級グレード向けとなります。
3. 茶葉の品種|風味に個性が出る重要な要素
日本の抹茶用茶葉にはいくつかの代表的な品種があり、それぞれに特徴があります。
| 品種名 | 特徴 | 用途 |
|---|---|---|
| やぶきた | 全国シェア約75%。バランスの良い味と香り | 中級〜上級で広く使用 |
| さみどり | 甘みが強く、上質な旨みと香り | 上級グレードに多く使用 |
| おくみどり | やや渋みがあり、色が鮮やか | 飲用・製菓用にも多用 |
| ごこう | 甘みと香気に優れ、希少性も高い | 高級抹茶・濃茶に使用 |
つまり、品種選びもグレード設計の一部。単一品種(シングルオリジン)を使った高級抹茶も増えています。
4. 加工方法|石臼挽き vs 機械挽き
抹茶は茶葉を乾燥させた「碾茶」を粉末に加工して作られます。その挽き方によっても品質に差が生じます。
石臼挽き
- 1時間に約40gしか挽けない非常に繊細な工程
- 摩擦熱を抑え、香りや色を損なわず滑らかな粉に
- 上級・茶道用抹茶に使用される
機械挽き
- 大量生産向きでコストを抑えられる
- 熱の影響で香りや色がやや劣化する場合あり
- 製菓用や業務用に多い
高級抹茶を選ぶなら、「石臼挽き」表記のあるものを選ぶと確実です。
5. 粉末の状態|色・粒度・香りの見極め方
最後に、見た目や香りからもグレードの違いを見分けることができます。
- 色味:上級は深く鮮やかな緑。下級になると黄緑〜くすんだ色に
- 粒度:上質な抹茶は非常に細かく、サラサラ
- 香り:上級は青海苔や昆布のような自然な香気。下級は青臭さが強め
購入前に実物を見られない場合は、口コミや公式説明で「鮮やかな色味」「石臼挽き」「一番茶使用」などの記載を確認すると失敗が減ります。
まとめ・結論
抹茶のグレードや品質は、実は以下の5つの要素によって大きく左右されています。
- 茶葉の収穫時期(新芽かどうか)
- 栽培方法(被覆栽培の有無)
- 品種(やぶきた・さみどり・ごこうなど)
- 加工方法(石臼挽き or 機械挽き)
- 仕上がりの色・香り・粒度
これらを理解すれば、ラベルを見るだけである程度の品質が見抜けるようになり、自分の目的に合ったベストな抹茶が選べるようになります。
「安いから」「有名だから」ではなく、“どう作られたか”に注目して選ぶことで、抹茶の魅力を最大限に楽しめるようになりますよ。
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