セレモニアルグレード(Ceremonial Grade)は、海外で売られている抹茶に使われる英語の表記で、お湯で点ててそのまま飲むための上位の抹茶を指します。日本でいう「茶道用(上級)」に近い位置づけですが、国際的な統一の基準はなく、どの抹茶をそう呼ぶかはメーカーごとに違います。
この記事では、セレモニアルグレードの意味、海外で使われる抹茶のグレード表記、日本との考え方の違い、海外で抹茶を選ぶときのポイントをまとめて解説します。
セレモニアルグレードとは
「Ceremonial(儀式の)」という名前のとおり、茶道のように点てて飲むことを想定した抹茶につけられる表記です。一般には、次のような特徴を持つ抹茶がセレモニアルグレードとして売られています。
- 原料:一番茶(その年の最初に摘んだ新芽)を使ったものが多い
- 挽き方:石臼で細かく挽いたものが多い
- 味と色:苦味が少なく旨みがあり、色が鮮やかな緑
- 飲み方:お湯で点ててそのまま飲む。ラテに使われることもある
ただし、セレモニアルグレードという名前に決まった基準はありません。同じ「Ceremonial」でも、メーカーによって品質や価格に大きな差があります。
海外で使われる抹茶のグレード表記
海外では、抹茶を用途ごとに英語の名前で分けて売るのが一般的です。代表的なものは次のとおりです。
| 表記 | 特徴 | 主な用途 |
|---|---|---|
| Ceremonial Grade | 点てて飲む用の上位の抹茶。苦味が少なく色が鮮やか | そのまま飲む・ラテ |
| Premium Grade | 飲用の中くらいのクラス。味と香りのバランスがよい | 抹茶ラテ・スムージー |
| Culinary Grade | 料理・お菓子用。苦味が強めで、ほかの材料に負けにくい | 焼き菓子・パン・料理 |
| Ingredient Grade | 加工用・業務用。大量に使う前提で価格が安い | 加工食品・飲料の原料 |
日本でも海外でも、抹茶のグレードには業界で統一された規格はありません。表記はあくまでメーカーごとの目安です。
日本と海外の違い
| 比べること | 日本 | 海外 |
|---|---|---|
| 表記 | 茶道用(濃茶・薄茶)・飲用・製菓用など | Ceremonial・Premium・Culinary など |
| 重視されやすい点 | 産地・製法・茶道での使い方 | 色の鮮やかさ・苦味の少なさ・オーガニック認証 |
| 主な飲み方 | 点てて飲む・和菓子と合わせる | 抹茶ラテ・スムージー・スイーツ |
| グレードの決め方 | 製造者が色・香り・味などを見て分ける | 見た目・ミルクとの相性・価格帯など、売る市場に合わせて決めることが多い |
海外で抹茶が注目されている背景
- カテキンやテアニンなど、抹茶に含まれる成分への関心
- 抹茶ラテや抹茶スイーツなど、カフェ文化と合う色と味わい
- ヴィーガン(植物性の食事)など、食の好みと合わせやすい
- 日本食への関心の高まり
輸出向けの抹茶の特徴
海外向けの抹茶は、売る市場に合わせて作り分けられていることがあります。
- 輸出向けに、色・香り・粒の細かさ・溶けやすさを調整したロットを用意するメーカーがある
- 輸出先によっては、有機の認証(日本の有機JAS、アメリカのUSDAオーガニックなど)が取引の条件になることがある
- そのため、同じブランドでも国内向けと海外向けで中身が違うことがある
海外で抹茶を選ぶときのポイント
1. 「Ceremonial」でも品質には幅がある
統一の基準がないため、表記だけでは品質はわかりません。原料(一番茶か)・挽き方・産地・色などの説明を確かめましょう。
2. 用途に合ったグレードを選ぶ
お菓子作りに Ceremonial Grade を使うと、価格のわりに違いが出にくいことがあります。焼き菓子なら Culinary Grade で十分な場合が多いです。
3. 有機の認証を確かめる
海外では USDA オーガニックや EU の有機認証が付いた抹茶も多く売られています。なお、日本で「有機」「オーガニック」と表示して売れるのは、有機JASマークが付いたものだけです。詳しくは有機JASマークとは?で解説しています。
日本の主な抹茶の産地
日本の抹茶(碾茶)は、京都(宇治)・愛知(西尾)・鹿児島・静岡などで作られています。産地ごとに気候や栽培の方法が違い、味わいにも個性があります。宇治抹茶については宇治抹茶とは?でくわしく紹介しています。
まとめ
- セレモニアルグレードは、海外で使われる「点てて飲む用の上位の抹茶」を指す英語の表記
- 海外では Ceremonial・Premium・Culinary・Ingredient などの表記が使われるが、日本と同じく統一の規格はない
- 日本は産地や茶道での使い方、海外は色・苦味の少なさ・オーガニック認証が重視されやすい
- 選ぶときは、表記だけでなく原料・挽き方・産地・認証を確かめ、用途に合ったグレードを選ぶ
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