ドライなつめは、そのままおやつとして食べるほか、ヨーグルトのトッピング、刻んで煮出す「なつめ茶」、スープや煮込みの具として使えます。
大粒のものには硬い種が入っているので、料理に使うときや子どもが食べるときは、先に種を取るのがポイントです。
この記事では、なつめとはどんな果物か、食品成分表で見る栄養、ドライなつめの食べ方と種の取り方、保存のしかたを、公的な資料をもとにまとめます。
なつめ(棗)とは
なつめは、クロウメモドキ科の落葉高木で、学名は Ziziphus jujuba です。漢字では「棗」と書き、英語では「ジュジュブ(jujube)」と呼ばれます。東京理科大学の薬用植物園の資料では、次のように紹介されています。
- 原産:中国から西アジアにかけて
- 名前の由来:芽が出るのが遅く、夏になってから芽を出すことから「なつめ(夏芽)」と呼ばれている
- 花と実:初夏に淡い黄色の小さな花を咲かせる
- 生薬としての名前:乾かした実は「大棗(たいそう)」という生薬名でも知られている
生薬として使われるものとは別に、この記事で取り上げるのは、食品として売られているドライフルーツのなつめです。文部科学省の「日本食品標準成分表」でも、果実類に「なつめ 乾」として載っています。
ドライなつめの見た目と味
ドライなつめは、赤褐色で表面にしわのある、楕円形の実です。果肉はスポンジのようにやわらかく、干し柿やデーツを思わせる、やさしい甘みがあります。酸味は控えめで、クセが少ないため、甘いものにも料理にも合わせやすい素材です。
実の中心には、先のとがった紡錘形の硬い種(核)が入っています。食品成分表では、なつめ(乾)の廃棄率(食べられない部分の割合)は15%で、この種の分にあたります。
ドライなつめの栄養とカロリーを食品成分表で見る
文部科学省の「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」には、「なつめ 乾」(食品番号 07095)の項目があります。主な成分を、種を除いた可食部100gあたりで抜き出すと次のとおりです。
| 成分(可食部100gあたり) | なつめ 乾 |
|---|---|
| エネルギー | 294kcal |
| 水分 | 21.0g |
| たんぱく質 | 3.9g |
| 脂質 | 2.0g |
| 炭水化物 | 71.4g |
| 食物繊維総量 | 12.5g |
| カリウム | 810mg |
| カルシウム | 65mg |
| マグネシウム | 39mg |
| 鉄 | 1.5mg |
| 葉酸 | 140μg |
| ビタミンC | 1mg |
この表から、ドライなつめは食物繊維やカリウム、葉酸を含むドライフルーツだとわかります。いっぽうで、ビタミンCは1mgと少なめです。
表を読むときの注意点
- 水分が少ないぶん、100gあたりの数値は大きい:エネルギーも100gで294kcalあります。甘くて食べやすいので、食べる量は数粒ずつを目安にしましょう
- 数値は種を除いた部分のもの:種ありの商品を量るときは、重さの約15%が種だと考えます
- 商品の数値は表示で確かめる:実際の商品の栄養は、パッケージの栄養成分表示を見てください
ドライなつめの食べ方
ドライなつめは、袋から出してそのまま食べられます。ほかにも、甘みを生かして次のような使い方ができます。
| 食べ方 | ポイント |
|---|---|
| そのまま | おやつやお茶うけに。種があるので、前歯でかじるように食べ、種は出す |
| ヨーグルト・シリアル | 種を取って刻み、トッピングに。ひと晩ヨーグルトに漬けておくと、果肉がふっくらする |
| なつめ茶 | 切れ目を入れたなつめを水から鍋に入れて弱火で煮出す。しょうがやシナモンを合わせても |
| スープ・煮込み | 鶏肉のスープ、豚の角煮、おかゆなどに丸ごと加えると、やさしい甘みが出る |
| お菓子・パン | 刻んでパウンドケーキやパンの生地、グラノーラに混ぜる。レーズンの代わりにも |
かたいときは、お湯でもどしてから
乾燥が進んでかたく感じるときは、ぬるま湯にしばらくつけてから使うと、果肉がやわらかくなり、包丁も入れやすくなります。もどした湯にも甘みが出ているので、そのままなつめ茶やスープに使えます。
種の取り方
- 縦に切れ目を入れる:まな板に置き、包丁で実の縦方向に1本、種に当たるまで切れ目を入れます
- 開いて種を外す:切れ目から指で開き、種をつまんで取り出します。果肉がやわらかいので、かたいときは先にお湯でもどします
- 刻む:種を取ったら、用途に合わせて輪切りやみじん切りにします
スープや煮込みで丸ごと使うときは、種を残したままでもかまいません。その場合は、食べるときに種を出すことを、一緒に食べる人にも伝えておきましょう。
ドライなつめを選ぶときのポイント
ドライなつめは、商品によって大きさや加工のしかたが違います。選ぶときは、パッケージの表示で次の点を確かめましょう。
- 種ありか、種なしか:種ありは形がくずれにくく、煮込みに向きます。トッピングやお菓子に多く使うなら、種なしの方が手間がかかりません
- 原材料名:なつめだけか、砂糖やシロップ、油などが加えてあるか。原材料名は多く使っている順に書かれています
- 原料の産地:どこで育ったなつめか
- 「有機」「オーガニック」の表示:日本では、有機JASマークのない農産物や加工食品に「有機」「オーガニック」と表示することは法律で禁止されています。海外の有機認証の原料を使っていても、有機JASマークがなければ「有機」とは表示されません
有機JASマークのしくみや、「無農薬」という言葉との違いは「有機JASマークとは?」でくわしくまとめています。
食べるときの注意点と保存方法
- 種に気をつける:種は硬く、先がとがっています。小さな子どもや、かむ力・飲み込む力が弱くなった人が食べるときは、種を取って小さく刻んでから出しましょう
- 食べすぎない:食物繊維が多く、エネルギーも高めです。おなかの調子を見ながら、少しずつ取り入れましょう
- ひとつの食品に偏らない:体によさそうだからと大量に食べるのではなく、いろいろな果物のひとつとして楽しみましょう
- 保存:開けたあとは袋の口をしっかり閉じ、直射日光・高温多湿を避けて保存します。湿気を吸うとべたつき、乾燥するとかたくなるので、早めに食べきりましょう。保存方法は商品の表示に従ってください
Bio Terrace のドライなつめ
Bio Terrace(ビオテラス)では、Grace of Nature(グレース オブ ネイチャー)のブランドで、中国産の大粒のドライなつめ(種あり・無添加)を扱っています。米国農務省(USDA)の認証を受けた原料を使い、ISO22000の認証を取得した工場で製造しています。たっぷり使える500g入りなので、そのまま食べるほか、なつめ茶やスープ、ヨーグルトのトッピングにも使えます。
まとめ
- なつめ(棗)は、中国から西アジアが原産のクロウメモドキ科の木の実。夏に芽を出すことから「夏芽」と呼ばれている
- ドライなつめは赤褐色でしわがあり、やわらかい果肉とやさしい甘みが特徴。中に硬い種がある
- 食品成分表では、なつめ(乾)100gあたりエネルギー294kcal、食物繊維12.5g、カリウム810mg、葉酸140μgを含む
- そのまま食べるほか、ヨーグルト、なつめ茶、スープ・煮込み、お菓子に使える。かたいときはぬるま湯でもどす
- 料理や子ども向けには、縦に切れ目を入れて種を取ってから使う
- 開けたあとは口を閉じ、高温多湿を避けて保存し、早めに食べきる
参考にした資料
- 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
- 文部科学省 食品成分データベース「果実類/なつめ/乾」
- 東京理科大学 薬学部 薬用植物園「ナツメ」(学名・原産・名前の由来・実の形)
- 農林水産省「有機食品の検査認証制度」(「有機」「オーガニック」の表示)
